ペンシルバニアのパンクバンドの3作目。
このブログでも名前は出していましたが取り上げるのは初めてです。前作「Floral Green」でシューゲイザーを取り入れた浮き上がるようなメロディックハードコアを聞かせてくれましたが今作ではさらにシューゲイザーに接近。メロコアの爽快感と攻撃性は払拭され、代わりにローファイな音像と妖艶な色彩を放つギターサウンドで染められたアルバムになりました。
一言で言うと聴けば聴くほど良い作品です。
「Your Pain Is Mine」は元々持っていたカレッジ・インディーロックの素養が開花した名曲。寄る辺なさと甘い雰囲気が泣けます。
「Mrahc」「Trace Me Onto You」などの疾走曲はかつての名残りをとどめつつも官能的なエモコアといった塩梅で趣深いものがあります。
単音フレーズ、トレモロ、空間系エフェクト、ミドルテンポの曲…となかなかにドラスティックな変化を遂げたことで離れてしまった旧来のファンも多いでしょうが、やはりこのような挑戦作は支持したいです。次のアルバムはどうなっているのか。このアルバムに触発されたり着想を得る後続バンドもきっと現れるでしょう。
パンク的にもシューゲイザー的にもとっても重要なアルバムになったと思いますよ!
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