Weezerがお好き?結構、ではますます好きになりますよ!
サンフランシスコを拠点としているOvensってパンクバンド(未聴です) のフロントマンであるTony Molinaさんのソロデビュー作なんですが、これが初期のWeezerそのまんまの爆音ファズギターと泣きメロ全開の青春サウンドをプレイしております。声質はRiversさんではなくMatt Sharpさんタイプです。
そして本作の最大の特徴ともいえるのがその曲の圧倒的短さ。パンク畑の人であり、かつソロアルバムという形態だから可能だったであろう、短くて0:25、長くても1:32という実に簡潔で漢らしいスタイル。全12曲で9分という一瞬の輝きであります。
ブルーアルバムとピンカートンの雰囲気を融合させたかのような優しさ溢れる「Can't Believe」や、中盤でズンズンズンズンジャー!とメタルに転じる「Don't Come Back」あたりはメロディーが際立っていていいですねえ。
本作における最短のアコギインストナンバーの「Sick Ass Riff」なんて、Weezerのブートによく入っていたお蔵入りしたか何かのアコギの曲を彷彿とさせます。
「The Way Things Are」の終盤掻き鳴らされるギターのフレーズなんて、ああ僕たちが好きだったWeezerってこうだったよなあ・・・と切ない気持ちにさせてくれますね。僕はマラドロワが一番好きという、邪道なWeezerファンですけど。
Guided By Voicesのピアノの弾き語り曲「
Wondering Boy Poet」のカバーを抜けて、ラストの「Walk Away」でトドメを刺されます。これ、Weezerというバンドに思い入れがある人もそうでない人も号泣必至の超名曲です。
マイナーなバンドのフロントマンのソロ、さらにレーベルは出来たばかりのところとなるとプレス数はあまり多くなさそうなので、買えるうちに買っておきましょう。
擦り切れるまで聴きたい泣きの名盤!オススメ
bandcamp